地区イメージ強度調査
当社が実施している 『地区イメージ強度調査』 をご紹介します。
 ※ここで紹介する事例は、金沢を対象としたものです。

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■地区イメージ強度調査とは…

 地区イメージ強度調査は、都市のなかである特定の「地区」や「通り」を対象として、多くの人が認識している「地区」「通り」の範囲や、その「地区」「通り」のイメージを明らかにするための調査です。
 多くの人に認識されている「地区」「通り」の範囲は、人々にとって重要な意味・役割を持ち、重点的・優先的な整備が望まれると言えます。
 人々がイメージする重要な「地区」「通り」の範囲は、必ずしも、行政界による地区区分や道路名称などと一致するとは限らないことから、この調査を通して、人々の実感に即して重要性の高い「地区」や「通り」を活かしたまちづくりが可能となります。



■地区イメージ強度調査の方法

 以下のような2種類の調査を組み合わせて行うことで、都市居住者が思い描く都市のイメージを明らかにします。

①地区イメージ強度調査 ②地区イメージ調査




■地区イメージ強度調査で明らかとなる事柄

地区イメージ強度調査を行うことで、以下のような事柄を明らかにすることができます。

   ○ある特定の課題を持つ「地区」「通り」として、多くの人にイメージされる範囲
   ○「地区」「通り」の範囲を捉える手がかりとなる要素(骨格的地形・地物・歴史的要素等)
   ○その地区から想起される重要なイメージ 等

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■地区イメージ強度調査の使い方

地区イメージ強度調査結果の活用方法としては以下のようなことが考えられます。

    ○重点地区、重要なエリア・通り等の範囲の設定(景観計画、観光まちづくり計画、中心市街地活性化計画 等)
    ○人々にとって特別な意味を持つ「地区」「通り」に配慮した都市・農村計画
    ○かつて重視されてきた「地区」「通り」の再生・活用に向けた課題検討
    ○生活実感に即し、それぞれの場所や道が有する性格を尊重した空間デザイン 等

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①地区イメージ強度調査 

 地区イメージ強度調査は、人々が共通して認識している「地区」や「通り」の範囲とそのイメージ強度を明らかにする調査です。
 ある特定の「地区」「通り」について、各人が認識する範囲を地図上に描いてもらい、これをメッシュデータとして分析することにより、多くの人が認識している「地区」の範囲(例:歴史的に重要な地区、駅等と一体的な中心市街地、商業中心や賑わいのある地区 など)や、特徴のある通り(優先的に整備すべき通り、広く親しまれている通り・小路 など)を明らかにできます。また、その「地区」や「通り」などを捉える手がかりとなっている、地区の範囲を区切る要素(意識上の境界となっている要素)や通りに共通する要素などを把握することができます。
詳しい調査方法はPDF版をご覧ください。


分析①~「おやま」の範囲の認識(イメージ強度の把握)
  記入された範囲を全て重ね合せ、メッシュデータに変換して、頻度分布図を作成します(下図参照)。
これにより、多くの人が「おやま」として認識している地区の範囲とその頻度(イメージ強度)が一目瞭然に示されます。



分析②~「おやま」の範囲の認識パターン
  記入された範囲を個別にみていくと、人々の「おやま」の範囲の認識の仕方を、幾つかのタイプ分けて捉えることができます。事例では下表の結果が得られています。



分析③~ 「おやま」として記入(認識)された具体的な範囲の分析
  「おやま」として記入(認識)された具体的な範囲について分析することで、その特徴や意識上の境界となっている骨格的な地形・地物や歴史的要素との関係について、より詳細に把握できます。


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②地区イメージ調査 
 (1)自由想起調査

 地区イメージ調査は、ある地区について想起されることがら、言い伝え・思い出などを自由に答えてもらう調査です。その分析により、多くの人が認識している「地区」「通り」の捉え方や代表的なイメージを把握し、整備に活かすことが可能となります。



 (2)地区認知度調査
 地区認知度調査は、イメージ強度調査の対象とする特定の「地区」や「通り」が、ある特定の名称と対応している場合に用いる補足的な調査です。
 例えば『かつて「○○」と呼ばれていた「地区」「通り」』『近年「○○」と呼ばれるようになった「地区」「通り」』などについて、その「○○」という「呼び方」と「意味」を知っているかどうかを答えてもらいます。
 これにより、「○○」という地区や通りがどの程度認知されているのか(認識率)を明らかにすることができます。

   
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